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取締役の欠格事由6

2022/3/11 金曜日

被保佐人が取締役に就任する場合の登記手続をの続きである。
この頁では保佐人が就任承諾の意思表示をする間接方式の場合の添付書類である。
これは成年後見人が就任承諾をする場合とほぼ同様である。

①就任承諾書
就任承諾書は保佐人が作成することとなる。つまり署名押印するのは保佐人ということである。押印は印鑑証明書を添付する場合以外は押印は不要である。

②保佐の後見登記事項証明書または代理権付与の審判書
通常、保佐人には被保佐人の取締役への就任承諾を代理するような代理権は与えられていないハズである。代理権は家庭裁判所の審判により付与されるのだが、保佐開始の審判の時点で就任承諾の意思表示をする代理権が付与されているようなことは滅多にないハズである。少なくとも改正会社法施行以前であれば付与されていることはない。多くの場合は事後的に代理権付与を受けることとなるだろう。
もっとも、代理権付与の審判申立のタイミングは些か難しいのではないだろうか。
株主総会での選任決議を受け、それから代理権付与の審判申立をするのがスジだとは思うが、これでは役員変更の登記期間はどう考えても間に合わない。(登記官も鬼ではないので、こういった事情なので過料の制裁は大目に見てくれるだろう。)
かといって、選任決議前から代理権付与の審判申立はできるのだろうか?同申立には株主総会議事録などの疎明資料の提出は要求されるだろうが、株主総会議事録はこの時点では未だ存在しないのだ。もしかすると選任決議前の代理権付与の審判申立は却下されてしまうのではないだろうか。
代理権付与の審判には即時抗告ができないから代理権付与審判書を役員変更の登記申請の添付書類とするときは確定証明書は不要であろう。

③被保佐人の同意書
押印は不要である。「印鑑不要通達」の影響である。

④被保佐人の本人確認証明書
保佐の後見登記事項証明書を添付するのでこれで足りる。敢えて住民票などを別に用意する必要はない。

⑤保佐人の印鑑証明書
非取締役会設置会社であれば取締役、取締役会設置会社であれば代表取締役に就任する場合には、就任承諾書には成年後見人の実印を押印して、印鑑証明書を添付する。

成年後見人が就任承諾する場合とは異なり、保佐監督人の同意は必要ないようだ。