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社外取締役1

2022/4/15 金曜日

令和元年会社法改正により社外取締役の設置義務が強化された。これについては後日述べることにしたい。 ところで「社外取締役」とは何だろうか?社外取締役がいる会社に勤めた経験がある人でなければ、ピンとこないだろう。実際に社外取締役がいる会社はごくわずかなので、多くの人はイメージしにくいだろう。 私自身も社外取締役がいる会社に勤めた経験がないので、ザックリとしたイメージで説明してみたい。 取締役とは会社の経営者のことをいうのだが、会社法上はこれを「業務執行取締役」と「非業務執行取締役」に分類している。業務を執行する経営者と執行しない経営者がいるということだ。このあたり会社法の初学者は「???」となってしまうだろう。 非業務執行取締役とは業務執行をせずに、業務執行取締役の業務執行を監視することが求められているのである。 具体例で考えてみよう。取締役の業務執行とは「会社の活動=営利活動=営業」の最終決定である。従業員等があれやこれやとこしらえてきた取引の最終決定(社内の最終決裁)と考えればOKだ。これを行う取締役が業務執行取締役である。現実には「社長」は勿論のこと「専務」とか「常務」とか「営業本部長」とか「●●支店長」など、この人は現場で一番エライ人なんだろうな~、と誰しもが思うの役職名が多いはずである。 我が国では業務執行取締役となる者は平社員として入社してから出世を重ね、主任、係長、課長、部長などと昇進し、最後に取締役となることが多い。 敢えていえば、業務執行取締役とは「たたき上げの生え抜き役員」である! 一方で非業務執行取締役とは他社で従業員や役員としての経歴を経たことによる豊富な経験や知見を基に、たたき上げ連中で構成される取締役会でお目付役やご意見番として取締役会が暴走しないように監視するものである。著名な弁護士やジャーナリストや学者などが就任することもあるだろう。 身内だけでは世間の常識などから大きく外れたトンデモ経営により会社を傾けさせてしまい、債権者や従業員のみならず大企業では日本経済そのものにも悪影響を及ぼしてしまうおそれがある。実際にバブル経済崩壊にはこういった要因もあるとの指摘もある。 要するに身内だけでの独善的な経営に偏らないように外部の有識者の目を入れよう、というのが非業務執行取締役=社外取締役である。 敢えていえば、非業務執行取締役=社外取締役とは「外様役員」である! 業務執行取締役の監視であれば、監査役というポジションがあるではないか、と思われるかもしれないが、監査役はあくまでも監査役でしかなく取締役会に出席することはできても決議に加わることはできない。社外取締役は「業務執行をしない外様」といえど、取締役であることには違いないから、取締役会決議に加わることが可能であり、議決権行使を通じて業務執行取締役を監視することが期待されているのである。 社外取締役はコーポレートガバナンスの観点から導入されてきたものである。コーポレートガバナンスとはこれで1冊の本が書けるほど難しい概念なものだが、ザックリいえば「会社は適正に運営・経営しよう」ってことと思っておけば間違いはない。