社外取締役4
2022/6/13 月曜日
社外取締役と聴くと取締役、代表取締役、監査役などの機関のように思えるが、実はそうではない。以前の頁でも触れたが、社外取締役を選任するのではなく、取締役として選任した者がたまたま社外取締役の要件を満たしていた、ということである。この点を掘り下げるのがこの頁の目的である。
社外取締役の要件を満たしているAという人物を取締役に選任すると、登記記録では以下のように記載される。(平成14年4月25日民商1067号)
役員に関する事項 取締役 A(社外取締役) 年月日 就任 年月日登記
このように取締役の欄に記載されるのである。あくまでも取締役なのである。
登記申請書には
「年月日取締役●●(社外取締役)就任・退任」と記載する。
かっこ書きで社外取締役と付け加えるだけで、特有の添付書類もない。社外取締役の要件はいずれも「~ではないこと」という消極要件なので添付書類は不要なのだろう。やろうと思えば実際には要件を満たしていない者でも社外取締役として登記することはできるかもしれない。ただし、過去要件など登記記録上から要件を満たしていないことが明らかな場合はダメだろうが。
社外取締役を選任するのではなく、取締役として選任した者がたまたま社外取締役の要件を満たしていたということなので、既に取締役として就任している者を社外取締役として登記する場合も、社外取締役の就任の登記で申請ではなく、単に「取締役何某は社外取締役である」と登記申請すれば足りる。もちろん特有の添付書類もない。
あまり考えられないが、社外取締役が業務執行を行うと社外性(外様であること)がなくなるので、社外取締役である旨だけを抹消する登記申請が必要となる。
繰り返しになるが、この頁で強調したいのは「社外取締役を選任するのではなく、取締役として選任した者がたまたま社外取締役の要件を満たしていた」ということである。
なので、現時点で社外取締役としての登記がなされていない会社でも、実は社外取締役が既にいるということはあるかもしれないということだ。このような会社では設置義務や登記義務は別として、社外取締役がいるといるであろう。

