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登記完了までが遅い1

2025/12/22 月曜日

今回は最近我々の業界で度々話題にあがるもの。

最近というか昨年頃から(今は令和7年12月だが)不動産登記にしても商業登記にしても登記申請から完了までの時間がかなり長い。
通常は1週間程度であり、事件数が多い法務局でも2週間程度で完了していたところ、最近は1ヶ月を超える法務局も散見される。

登記申請をするとその申請が完了するまでの間は登記事項証明書が発行されなくなる。なので完了までの間に登記事項証明書や会社の印鑑証明書がほしくても手に入らないので、登記完了まで1ヶ月以上もかかるようでは困る。そもそも登記は申請ることに意味があるのではなく、公示されることに意味がある。1ヶ月以上も公示されないのでは登記制度の理念そのものに反している。

なぜ、これほど時間がかかるようになったのか?業界内でもいくつかのウワサがあり、また東京司法書士会も東京法務局へ申し入れをしたようなので、登記完了までに時間がかかる理由を検討してみる。

登記完了までに時間がかかるようになってきたのは、私が思うに令和6年3月末頃に発生した大規模な登記供託オンライン申請システムのシステム障害以降である。
このときの障害は1日で解消したが、これが後を引いているというウワサがある。一体どういうことか?
令和6年3月末のシステム障害は全国の法務局でのパソコンでの処理が集中してこれがパンクしたということのようだ。我々もいくつものファイルなどを同時に開いていて同時に入力していたり、クリックを連打するとパソコンがフリーズすることがあるが、これと同じことがオンライン申請システムでも起きたということらしい。

なんともお粗末なできごとではあるが、それじゃあオンライン申請システムを改修・パワーアップさせればいいんじゃね?とも思ったが、そんな予算などないのであろうか。
そのため法務局職員がオンライン申請システムに接続しているパソコンの操作を慎重に進めている。だから完了までに時間がかかるということである。

果たしてこのウワサは本当だろうか?国が運営するシステムでこんなアナログなことが起きているのだろうか。パソコン操作をゆっくりやるといってもその速度は人によって千差万別だし、コレが原因で従来は1週間程度で完了していたモノが1ヶ月以上かかることの理由にはならないのではないだろうか。オンライン申請システムがダウンした原因は事実なんだろうが、コレが原因で登記完了までの時間が長引くことの原因とは思えない。

次に挙げられている原因に職員の新人研修というものがある。法務省に入省した職員が法務局の現場で登記事務に従事するまでには様々内部研修を経てからなのだろうが、昨今の人手不足は国家公務員にも当てはまり、法務局も人手不足に苦しんでいるため入省したての職員や他省からの出向者を即戦力とするために、いきなり現場に投入して実戦を経験させているというものである。

法務省の人事や研修制度などは知らんが、確かに法務局職員に中には基本の「き」イロハの「イ」が分かっていないような人もいるような気がするし、同業者に同じような意見の者もいる。
しかしこのウワサも疑問である。新人をイキナリ現場投入というのはロクな社内研修制度がないブラック企業と変わらんではないか。天下の法務省がこんなブラック企業さながらのようなことをしているなどは信じがたい。なのでこのウワサも事実ではない。

その他いろいろなウワサが飛び交っているが、東京司法書士会が東京法務局に登記完了までに時間がかかることの理由を尋ねた(照会した)ところ、東京法務局の回答が令和7年11月7日に通知されていた。次回はこの照会と回答を掘り進めてみる。

今回はここまで。では。